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2025.2.26
第10回(2025年2月16日)開催報告
スタッフからのメッセージ崔敬恩(ちぇ きょんうん)
私は16年前韓国から来て、今は壬生町に住んでいる韓国人です。韓国生まれ育ちで海外経験はヨーロッパや東南アジアの旅行をはじめロンドンでの留学、日本への移住生活があります。とちぎ蔵の街自主夜間中学では海外から仕事のために来日した社会人や学び直しを希望する日本人の高齢の方、日本の高校への入学を準備している外国人の生徒と出会うことが出来ました。とちぎ蔵の街自主夜間中学ではとても多様な人々と会うことができます。みなさんも仲間になってみてはどうでしょうか。とちぎ蔵の街夜間中学で会えることを楽しみにしています。


見学者からのメッセージ
上兼さとみ(うえがね さとみ)
「とちぎ蔵の街自主夜間中学体験記」私は普段は宇大の多様な学び教室で時々お手伝いしています。2月16日は念願だった蔵の街自主夜間中学に見学にお邪魔しました。
スタッフの皆さんに親しく声をかけていただき、いくつかの教室を覗いて人手の足りなそうな子どもグループに入りました。明るい元小学校の教室では、保育園、小学校に通う子どもさんたちが興味に沿った学習をしていました。私は小学6年生と分数の割り算を一緒にやりましたが、文章題や基本的な概念を説明するのは、やはり"あるある"ですが難しく感じ、私自身のスキルを磨く必要を感じました。それでも教室の白板にいつの間にか、「今日は楽しかった」と書いていてくれたのを見たときは、うっかり感涙ものでした。
学習者の皆さんがまた来たい、と感じているのと同じように私もまた嬉しく感じながら、金桝屋でかりんとうを買って帰途につきました。




佐々木一隆(ささき かずたか)からのメッセージ
第10回を迎えた2月16日の学習者は、小学生5人、中学生6人、社会人5人の計16人が参加しました。このうち、中学生と社会人のグループに一人ずつ初参加の方がいました。スタッフは19人で初めて見学に来た方が二人でした。今回は私が司会進行を務めました。朝の打ち合わせでは、まず新たなスタッフ希望者と学習者を紹介し、本人からもひとことずつご挨拶いただきました。そして、山口哲男さんがいつも板書してくれるホワイトボードを使って日程と教室を説明しました。そのあと、私からとても嬉しいニュースを紹介しました。前回(2月2日)のふりかえりの場で、高校受験を控えて「頑張ります」と決意表明したあのA君が志望校に見事合格したのです!会場は大きな拍手につつまれました。そこでA君に今の気持ちを聞いてみたところ、なんと「これから受験する人たちも頑張ってください!」と答えたのです。他の学習者を思いやるその優しさに私は感動をおぼえ敬服の念ももちました。前回はみんなからエールをもらったので、今回は僕からみんなにエールを送るねということなのでしょう。会場はさらによい雰囲気になりました。
打ち合わせのあと、三つの教室に分かれて学習活動に入りました。その様子はそれぞれの写真が語っています。ぜひご覧ください。今回は学習者と応援スタッフの比率がほぼ同じであったこともあり、小学生グループを除き、一対一の学習を基本としました。しかし、学習内容に応じて、スタッフが複数で一人の学習者を応援したり、学習者に自習の時間を設けたりするといった工夫も随所に見られました。学習の流れの中で、必要に応じて、適切な学習の形態や効果を求めていく動的で柔軟な取り組みが行われていると私は実感しています。
こうして、昨年10月の創設より現在まで、「とちぎ蔵の街」は、学習者と応援スタッフの双方にとってなごやかな学習・交流の場としてまた心地よい居場所として着実に前進してきたと感じています。今後のさらなる前進に向けて、引き続きよろしくお願いします。
最後に、もう一つ嬉しいニュースをお伝えします。ライ・グンザン君(中学3年生)の文章が下野新聞読者登壇「10代の声」の欄に掲載されました(2025年1月24日)。きょ年の3月にネパールから日本にきたときは日本語がぜんぜん分からなかったが、先生にたすけてもらって、いっしょうけんめいべんきょうして、少しずつ日本語が分かるようになっていったとのことです。そして、プロのサッカーせん手になりたい、もっと日本語がうまくなりたい、高校に入ったらいっしょうけんめい勉強する、大学にいきたい、と熱い想いが語られています。ぜひ、原文を読んでみてください。


